堀井弘一郎 著
『「満州」から集団連行された鉄道技術者たち―天水「留用」千日の記録―』
創土社 税別1400円


2009年に博士課程を修了した堀井弘一郎さんが、日中戦争後の旧「満州」に残された鉄道技術者の歴史をまとめた著書を刊行されました。本書は希有な歴史を体験した人々の検証だけに留まらず、激動する現在の日中関係にも新たな視点を提案しています。

以下は表紙の紹介文です:
日中戦争終結5年後の1950年、共産党政権下で旧「満州」各地から集められた日本人鉄道技術者は、万里の長城以南に移動して鉄道建設の任務にあたるよう要請される。「留用」という名の集団連行である。家族を含め約900人がシルクロードの要衝・甘粛省天水に配置され、天水-蘭州間の鉄道建設に従事した。本書は技術者とその家族らが帰国までの千日近い日々、当地でどのように働き、暮らしたのか、中国の人々とどのような関係を作ったのか、その希有な歴史体験を詳細に記録したものである。戦後日中関係史の知られざる一コマを照射する。

◆目次◆
 第一章 「満州」から集団連行された人びと
 第二章 「どこへ連れて行くのか?!」
 第三章 シルクロードの交通の要衝「天水」
 第四章 「天蘭線」建設と技術者たち
 第五章 日々の暮らしのなかで
 第六章 異国で学ぶ小中学生
 第七章 銃殺刑を見せられる子どもたち
 第八章 突然の集団引揚げ
 第九章 「第二のふるさと」として

◆堀井弘一郎◆
1952年生まれ。1976年京都大学法学部卒業。2009年日本大学大学院総合社会情報研究科博士課程修了。博士(総合社会文化)。現在、日本大学通信教育部非常勤講師、都立白鷗高校教員、一般社団法人中国研究所所員。専門は日中関係史。主な著作は『汪兆銘政権と新国民運動―動員される民衆―』(創土社)、『黄土の村の性暴力―大娘たちの戦争は終わらない―』(共著、創土社)など。

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